リフォームか建て替えかの判断基準|どちらか迷ったらチェック
水回りの老朽化や汚れ、間取りなど、住宅の気になる点が増え、リフォームか建て替えを検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、そんな時によくある悩みが、リフォームか建て替えのどちらにするべきかわからないというもの。そこでこの記事では、「リフォーム」か「建て替えか」の判断基準について紹介します。気になる方はぜひ参考にしてみてください。
この記事を読むための時間:3分
リフォームと建て替えの違い
リフォームと建て替えの違いは、既存の住宅を基礎をそのままに改修するか、基礎から建て直すかどうかという点です。リフォームは基本的に基礎までは壊さず、問題がある部分や変更したい部分のみを改築・改修します。一方、住宅の建て替えは、基礎部分まで壊してゼロから住宅を作り直します。
リフォーム・建て替えの判断基準
ここからは、リフォーム・建て替えの判断基準を見ていきましょう。この記事では、特に重要な5つのポイントを紹介していきます。
築年数
「築○年以上なら建て替え」とは一概に言えませんが、築年数はリフォームか建て替えかの判断基準になりえます。一般的には、築40年以上の住宅は建て替えを、築30〜40年以下ならリフォームを検討されることが多いです。
また、1981年に住宅・建築物の新しい耐震基準(新耐震)ができ、それより前に建てられた家は耐震性が十分でない可能性が高いため、建て替えも検討した方がよいでしょう。基礎や老朽化が激しすぎるとリフォームだけでは追いつかず、またすぐに修繕が必要になってしまうかもしれません。
劣化の程度
築年数にかかわらず、劣化の程度が激しい住宅は建て替えをおすすめします。内装や、キッチンなどの水回りの設備の故障・老朽化ならリフォームで復元できますが、基礎や土台、柱などの構造部分が激しく傷んでいれば、建て替えまたは大掛かりなリノベーションを検討しましょう。
再建築が可能かの診断結果
法律が改正されたことにより、同じ条件の物件を再建築できない場合があります。例えば、接道義務を満たしていない土地に建てられた住宅などは、一度更地にして再建築することができません。
それだけでなく、当時の建築基準法を満たして建てられた住宅でも、法改正によって建築基準法を満たせなくなると、一度更地にして建て替えることはできないのです。住宅診断などを利用して再建築が可能か調べ、不可能な場合はリフォームか引越しを考えなくてはなりません。
間取り変更が必要かどうか
ゼロから作りなおす建て替えは、大掛かりな間取り変更が可能です。しかし、リフォームでは間取り変更に制限があり、壁を撤去して部屋を大きくしたり、反対に壁を作って部屋を増やしたりする程度しかできないこともあります。
家族の人数やライフスタイルに合わせて間取りを変更したい場合や、理想の間取りがある場合、リフォームでは実現しない可能性があることを押さえておきましょう。
費用
費用を抑えたい場合は、リフォームがおすすめです。基礎から作りなおす建て替えは大掛かりな工事が必要なので、大きな費用がかかります。とはいえ、建て替えであっても、土地を購入して新築を建てるのに比べると安く抑えられるでしょう。
リフォーム・建て替えで迷ったら
上記で紹介した判断基準を踏まえても、リフォーム・建て替えが決められないという方もいるでしょう。ここからは、そのような時にできることを紹介します。
住宅診断を依頼する
建築家やホームインスペクター(住宅診断士)などの専門家に依頼し、住宅の劣化状況や改修が必要な場所などを診断してもらう住宅診断(ホームインスペクション)をしてもらいましょう。第三者の視点から、リフォーム・建て替えのどちらが適しているかといったアドバイスも受けられるので、住まい改修の参考になります。
メリット・デメリットを比較する
リフォームと建て替えのメリット・デメリットを書き出して比較してみるのもおすすめです。例えば、リフォームは「工期が短い」「費用が抑えやすい」などのメリットがあり、建て替えには「間取りや設備を自由に決められる」「地盤・耐震の性能を上げられる」などのメリットがあります。側面や潜在的な視点を整理することで、決断しやすくなるはずです。
長期的に暮らしを考える
現在の暮らしにおけるメリット・デメリットだけでなく、長期的な暮らしを考えることも大切です。例えば、子どもの人数ができたら部屋はどうするか、二世帯で暮らす可能性はあるか、老後もこの家で暮らすのかなど。将来的に引越しや、大掛かりなリフォームをすることが決まっているのであれば、建て替える必要はないかもしれません。
リフォーム・建て替えは5つの判断基準から検討しよう
住まいの「リフォーム」「建て替え」の判断基準を紹介しました。リフォーム・建て替えは、かかる費用や工期の長さ、自由度などが大きく異なります。築年数や劣化の程度、改修したい範囲などをもとにじっくり検討して、家族で快適・安心な暮らしができるように考えてみましょう。
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